30年以上失踪した叔父に会えたその理由とは?

ロクデナシ叔父、探しても見つからず30年間どこに・・

私には母方の叔父は二人しかいない、母は三人兄弟の長女だと20代後半までそう思っていました。

 

ある時母から一番下の弟が見つかったと言われて初めて私には叔父が三人いたのだと知りました。

 

見つかったのは、長男が彼のために加入していた積み立て型の保険が満期になり、積み立て金の返還の為に仕方なく死亡届けを出したその翌年でした。彼は自ら実家に電話をかけてきたそうです。なんと失踪して30年以上経っていました。

 

彼が現在住んでいるのは東京、実家は東北で長男は仕事もあるので会いにはいけず、関東に住んでいる母が会いに行きました。

 

帰ってきた母の疲れたようなやるせないような顔は今でもはっきりと覚えています。

 

彼は高校卒業後、東京に出てきました。既に東京で働いていた母はアパートの契約など何かと面倒をみていたようです。極端に人見知りで東京でやっていけるかとても心配だったそうですが、仕事も始めて順調に過ごす彼をみて安心し始めていたそうです。そんな時に母に彼のアパートの大家さんから家賃が未払いだと電話がかかってきたそうです。母はアパートに行って彼が失踪したことに気づきました。仕事も既に辞めていたようで当時必死に探してもみつからなかったそうです。

 

見つかった彼に会い、母は、ある夜彼が道で酔っぱらいにからまれ殴られ頭を強打したことを聞きました。額にはその時にできた大きな傷痕が今でも残っているそうです。子供の頃に警察に万引きをしたと疑われたことがある彼は、警察に行くこともできず、ただ痛みが引くのをひたすら家で耐えていたそうです。その後のことはあまりよく覚えていない、実家の電話番号なども最近やっと思い出したと言われたと母は私に話しました。

 

私からすると会ったこともない叔父です。愛情なんてものはないし、彼の言っていることをまともに信じることができません。でも母は違います。彼を信じ心配して、現在日雇いのような仕事をして一人で暮らしている彼の面倒を見ています。私には他人、でも母には何十年も会っていない期間があろうと母の家族なんだと思います。

 

こんなドラマのような話があるのかとにわかには信じられない話ですが、私の母に実際に起こった話です。

 

私は叔父さんがこれ以上母に迷惑をかけず彼の人生をしっかりと生きてくれることを祈っています。